【練馬区 36町別】住宅地の地価ランキング——17年の値上がり率も(2026年最新版)
「AI×データで世界を紐解く」シリーズ第一弾。私の地元、東京都練馬区の住宅地・公示地価を36町並べてみました。2026年最新値と2010年からの17年値上がり率、駅入りの地価マップまで。練馬区民が「うちの町は何位?」を確認できる完全版です。
練馬区にはいくつ「町」があるかご存じでしょうか。
住宅地として地価が公表されている町だけで、最新2026年版で36町。23区で2番目に広いこの区は、町ごとに住宅地の地価が最大2.68倍も違います。
「うちの町、いくらなんだろう?」「お隣の◯◯町と比べてどっちが高いの?」——多くの練馬区民が気になりつつも、調べたことがないはずの数字。
公的データが公開されているので、36町すべて並べてみました。2026年1月1日時点の最新確定値です。
はじめに:この記事で出てくる用語、ざっくり説明
Q. 「公示地価」とは?
A. 国が毎年調べて発表している「この場所の土地、1m²あたりいくらが妥当か」の価格です。実際の売買価格とは多少ずれますが、不動産屋さんが言う「相場」のもとになる、エリア比較の最も中立な物差し。
Q. 「中央値」とは?
A. ある町の中に複数の調査地点があるとき、順番に並べた真ん中の数字を採用しています。1つだけ飛び抜けて高い土地に引っ張られないので、町の「いつもの値段」を表すのに向いている計算方法です。
Q. なぜ2026年1月1日時点のものが最新版?
A. 公示地価は毎年1月1日時点を調査して、その年の3月に発表されます。本記事は2026年5月時点で確定取得できた最新データ(2026年版=令和8年1月1日時点)を使っています。
これらの詳しい話は、記事末尾の「補足注記」にもまとめてあります。
まずは上位10町:練馬の「中央+東」が強い

データ出典:国土交通省「不動産情報ライブラリ」公示地価2026年(XPT002)/練馬区・住宅地・町別中央値
1位は 豊玉北。1m²あたり 700,500円。続いて 小竹町が 698,000円 で僅差の2位——わずか2,500円差で、ほぼ並んでいます。
3位以下は練馬・桜台・羽沢・氷川台・平和台と続きます。いずれも練馬区の中央〜南東部——西武池袋線の根元から東京メトロ有楽町線・副都心線、都営大江戸線が交わるエリア。「都心に近い」という事実が、そのまま価格に乗っています。
上位10町の数字(2026年・住宅地・中央値)
- 豊玉北:700,500円/m²
- 小竹町:698,000円/m²
- 練馬:594,500円/m²
- 桜台:573,000円/m²
- 羽沢:568,000円/m²
- 氷川台:560,000円/m²
- 平和台:559,500円/m²
- 石神井町:536,000円/m²
- 中村:530,000円/m²
- 中村南:526,000円/m²
下位10町:西側エリアの広さと自然

データ出典:国土交通省「不動産情報ライブラリ」公示地価2026年(XPT002)/練馬区・住宅地・町別中央値
下位を占めるのは大泉エリアを中心とした練馬の西側。池袋線の終点側です。
ただし、これは「価値が低い」という話ではありません。大泉エリアは畑が多く、土地の面積を広く取れる。土地代だけで単純比較すると、同じ予算で豊玉北のおよそ2.7倍の面積の土地が買える計算になります(建築費や諸経費、容積率などは別途。あくまで土地代の比較)。
「地価が低い=住みにくい」ではなく、「広い土地と都心の利便、どちらを優先するか」の選択肢が区内で揃っている——同じ区内で2.68倍の差が出るのは、選び方の幅があるということです。
下位10町の数字(2026年・住宅地・中央値)
- 関町北:430,000円/m²
- 高松:427,000円/m²
- 石神井台:419,000円/m²
- 三原台:402,000円/m²
- 谷原:370,500円/m²
- 南大泉:364,500円/m²
- 土支田:317,000円/m²
- 大泉学園町:289,000円/m²
- 西大泉:277,000円/m²
- 大泉町:261,000円/m²
全36町を一覧で
「うちの町は何位?」を確認できるように、全36町を1枚に。

データ出典:国土交通省「不動産情報ライブラリ」公示地価2026年(XPT002)/練馬区・住宅地・町別中央値
上位の70万円から下位の26万円まで、棒の長さで差が一目でわかります。実数で並べると、町ごとのレンジの広さ(最大2.68倍)が体感しやすいはず。
値上がり率ランキング——17年で一番伸びた町は?
ランキングは「いま」の数字だけでは見えないものがあります。2010年から2026年の17年で、どの町がどれだけ伸びたかも並べてみました。
値上がり率トップ10

データ出典:国土交通省「不動産情報ライブラリ」公示地価(XPT002)/練馬区・住宅地・町別中央値/2010-2026年
価格2位の小竹町は、値上がり率では1位(+70.7%)。17年で約1.7倍。価格1位の豊玉北も +67.0% で2位につけ、「もともと高い町が、さらに伸びている」という構造がはっきり出ています。
値上がり率トップ10(2010→2026、住宅地中央値)
- 小竹町:+70.7%(409,000 → 698,000円/m²)
- 豊玉北:+67.0%(419,500 → 700,500円/m²)
- 桜台:+58.7%(361,000 → 573,000円/m²)
- 練馬:+55.6%(382,000 → 594,500円/m²)
- 早宮:+53.6%(331,000 → 508,500円/m²)
- 羽沢:+53.1%(371,000 → 568,000円/m²)
- 平和台:+52.9%(366,000 → 559,500円/m²)
- 錦:+50.1%(334,500 → 502,000円/m²)
- 氷川台:+49.3%(375,000 → 560,000円/m²)
- 石神井町:+45.3%(369,000 → 536,000円/m²)
値上がり率ボトム10

データ出典:国土交通省「不動産情報ライブラリ」公示地価(XPT002)/練馬区・住宅地・町別中央値/2010-2026年
伸びの落ち着いた町は、ふたたび大泉エリアが中心。
値上がり率ボトム10
- 上石神井:+32.0%
- 石神井台:+30.5%
- 土支田:+30.5%
- 関町北:+29.9%
- 旭町:+25.8%
- 谷原:+24.7%
- 南大泉:+23.6%
- 西大泉:+14.9%
- 大泉学園町:+12.9%
- 大泉町:+10.6%
この17年、伸び率が緩やかだったのは大泉エリア中心。価格の絶対値が低く、土地のゆとりが大きい分、急騰が起きにくい構造です。
全34町、17年の値上がり率

データ出典:国土交通省「不動産情報ライブラリ」公示地価(XPT002)/練馬区・住宅地・町別中央値/2010-2026年
2026年版36町のうち、2010年・2026年の両方に調査地点があった34町で17年値上がり率を算出しました(残り2町は2010年時点で調査地点がなかったため除外)。結果、34町すべてプラス成長。最低でも+10.6%、最高で+70.7%。この17年、練馬の住宅地は34町すべて値上がりした——区内のどのエリアを選んでも、地価ベースでは「下がらなかった」と言える17年でした。
練馬の地価マップ(地点と駅)

データ出典:(地点・価格)国土交通省「不動産情報ライブラリ」公示地価2026年(XPT002)/(駅)国土数値情報 駅データ S12-25・国土交通省/(境界線)国土数値情報 行政区域N03-21
地図の読み方
- 練馬区の形をした地図の中に、小さな丸い点(地価ポイント)と黒い四角(駅)が散らばっています
- 濃い赤色の丸ほど、その場所の地価が高い
- 薄い黄色の丸ほど、その場所の地価が低い
- 黒い四角は練馬区内の駅(18駅)
- 地図の右側に色の目盛り(カラーバー)があり、最も赤い地点で 1m²あたり70万円台、最も黄色い地点で 26万円台 あたり
これを踏まえて練馬区の地図を見てみると、いくつかのことが見えてきます:
- 東に行くほど赤く、西に行くほど黄色い ← 新宿・池袋などの大きなターミナル駅への近さが地価を決める
- 赤い点(高い地価)は駅の周りに集中している ← 「駅近プレミアム」が見える
- 南東端の小竹向原・新桜台・江古田あたりが赤が濃い ← 副都心線で渋谷・新宿三丁目まで一直線のエリア
- 西側(大泉学園・武蔵関・上石神井)にも駅はあるが、地価は控えめ ← その分、住宅地の広さが取れる
単純な「都心に近いと高い」だけでなく、「駅と地価の関係」がはっきり見えてきます。「うちの最寄駅、こんな位置だったんだ」「お隣の駅とこれだけ違うのか」という発見もあるはずです。
地図を見ると、「光が丘」は地価ポイントが出ていません(駅は黒い四角でちゃんと表示されています)。これは公示地価という調査が民間の普通の土地取引を対象にしていて、UR都市機構や公社が管理する大型団地は調査の対象から外れているため。詳しくは末尾の補足注記をご覧ください。
首位と末尾、17年でどう動いたか

データ出典:国土交通省「不動産情報ライブラリ」公示地価(XPT002)/練馬区・住宅地・町別中央値/2010-2026年
首位の豊玉北・小竹町と、末尾の大泉町・大泉学園町を17年で比べると、伸びの差がはっきりわかります。豊玉北と小竹町は2013年ごろから急上昇し、ほぼ並走しながら70万円台へ。大泉エリアは横ばい〜緩やかな上昇に留まり、その差は17年で2倍以上に開きました。同じ練馬区内でも、町ごとに値動きのパターンが異なります。
練馬を3エリアで整理する
36町の数字を眺めて見えてくるのは、「東に行くほど都心の影響が強く、西に行くほど住宅街・農地の表情が濃くなる」という、ある意味当たり前ですが、数字としてはっきり可視化される構造です。
- 東〜南東(豊玉北・小竹町・桜台・練馬・氷川台・平和台系):副都心線・有楽町線・池袋線・大江戸線で都心直結。価格・伸び率ともトップ層
- 中央(石神井町・中村系・羽沢・春日町など):練馬らしい住宅街、安定して伸びる
- 西側(大泉系・土支田・谷原):広い土地・畑・自然、ゆっくり成長
これは「西が劣っている」のではなく、36町それぞれに違う表情があるということ。練馬区は、23区で言えば世田谷・大田・足立と並ぶ広さを持ち、そのなかに都心型の住宅街と、半農半住の風景が共存しています。
この先の練馬:大江戸線延伸という変数
最後にひとつ、これからの練馬区を考える上で外せない動きを書いておきます。
都営大江戸線は現在、光が丘駅が終点。ここから土支田・大泉町・大泉学園町へ延伸し、最終的にJR武蔵野線東所沢駅まで繋ぐ計画が進行中で、2040年頃の開業目標が公表されています(練馬区公式・東京都)。区内には3つの新駅が設置される予定で、補助230号線(全長3.2km、3駅を結ぶ都市計画道路)の土地区画整理事業も同時並行で進んでいます。
これは、この記事で「ゆっくり成長」「広い土地が取れる」と評した大泉エリアの地理的位置づけそのものが変わる動きです。地価は鉄道の利便と強く連動するので、新駅が現実味を帯びるほど、現在の最下位グループ(大泉学園町・西大泉・大泉町)の評価は変わっていく可能性があります。
ただし、開業は早くても2040年。10年以上先の話です。「いま地価が安いから将来上がる」と短絡するのではなく、現在の練馬区が持っているバリエーションの幅を、まず数字で把握しておくのが、この記事の役割だと思います。
なお、2026年版の練馬区全体の公示地価(住宅地・平均)は前年比+6.68%、商業地は+8.90%で、上昇基調自体は健在です。一方で、上昇幅は都心区ほどではなく、23区の外縁部として二極分化がやや進みはじめている——この立ち位置の理解も、町別ランキングの背景に置いておくと、数字の読み方がより立体的になります。
あなたの町は何位でしたか?
36町、最高値700,500円/m²、最低値261,000円/m²、その差2.68倍。17年の値上がり率は+10.6%〜+70.7%、全町プラス。
地価は街の評価軸のひとつにすぎません。値上がり率1位の小竹町と、値上がりが穏やかな大泉学園町は、価格・伸び・選ばれる理由のいずれも異なります。練馬区にはそのバリエーションが36町分あり、どの町を選ぶかは、住む人の優先順位次第です。
参考データ・出典
この記事のグラフ・地図・数字は、すべて公的に公開されているデータをもとに筆者が集計・作図したものです。
公示地価・地価調査
国土交通省 不動産情報ライブラリ XPT002(地価公示・地価調査API)
- 期間:2010年〜2026年(17年分)
- 対象:練馬区内・住宅地の標準地(町別中央値で集計)
- データ取得:2026年5月11日/練馬区内 約1,327レコード
- 公開URL:国土交通省 不動産情報ライブラリ
駅データ(地図上の駅プロット)
国土数値情報「駅」S12-25
- データ:駅別の座標・路線情報・年次乗降客数
- 公開元:国土交通省 国土数値情報ダウンロードサービス
行政区域(地図の境界線)
国土交通省 国土数値情報「行政区域」N03(2021年版)
- データID:N03-21_13_210101
- 配布元(GeoJSON変換版):smartnews-smri/japan-topography
- 利用範囲:練馬区の市区町村境界の描画のみ
補足注記
■「公示地価」とは
「この場所の土地、1m²あたりいくらが妥当か」を国が毎年調べて発表している価格のことです。実際に売買される値段とは多少ずれますが、「うちの近所の土地、いくらくらいなのか」をエリア単位で比べたい時の最も中立な物差しとして使われています。不動産屋さんが言う「相場」のもとになる数字、と理解してもらえれば十分です。
■ なぜ2026年版が最新なのか
公示地価は毎年1月1日時点の価格を、その年の3月に発表する仕組みです。本記事は2026年5月時点で確定済みの最新データ(2026年版=令和8年1月1日時点)を使っています。次回更新時には2027年版・2028年版を順次組み込んでいきます。
■「中央値」とは
同じ町に複数の調査地点がある場合、その町の値は中央値を採用しています。中央値とは、順番に並べたときに真ん中にくる数字のこと。たとえば「100、150、200、500、1000」という5つの数字があるとき、平均は390ですが、中央値は200です。1つだけ飛び抜けて高い土地に引っ張られないため、町の代表的な値を示すには中央値のほうが向いています。
■ 地点数のばらつき
町によって調査地点の数は1〜6件と差があります。地点が1件しかない町は「その1地点の値段=町の値」となるため、地点が複数ある町と比べると参考値の意味合いが少し変わります。
■ 用途地域は「住宅地」の大区分でまとめている
同じ「住宅地」の中にも第一種低層住居専用地域・第二種中高層住居専用地域・準住居地域などの細分がありますが、本記事では「住宅地」の大区分でまとめて集計しています。
■ 練馬区の町は本当に36町か
練馬区の正式な町名は60以上ありますが、本記事の「全36町」は2026年版の公示地価で住宅地データが取得できる町に絞った数字です。年によって調査地点は変動するため、2010〜2026年の17年累積で見ると40町分のデータがあります。本記事の「17年値上がり率」は、2010年と2026年の両方に調査地点がある34町で算出しています。
■ 大型団地(光が丘など)がデータに映らない理由
公示地価は「民間で普通に売り買いされている土地」を対象とした調査のため、UR都市機構や公社が管理する大型団地は対象外です。「価値が低い」のではなく「調査の仕組み上、対象に入っていない」が正しい解釈です。光が丘団地・大泉学園団地・上石神井団地などが該当します。
■ 数字の正確性について
本記事は公的データの集計をもとにしていますが、原データの誤り・筆者の処理ミス・AIによる集計補助のエラーなど、誤差が含まれる可能性があります。目安として読んでいただくのが正解です。正確な数字は、必ず一次データ(不動産情報ライブラリ)でご確認ください。誤りのご指摘は歓迎します。